Epigraph
ショッチャンナンチャンの架空言語解読部

硬派な言語解読ゲーム。ただ、単語や文章の意味まで踏み込まなくてもクリアできるようになっており、英単語に詳しくなくてもギリなんとかなるって感じだった。
『Chants of Sennaar』のように途中の答え合わせや、文字ごとにメモできるスペースはゲーム内にない。そのため、外部でメモを用意するのは必須だった。「そういう種類の言語解読ゲームをやるぞ」という心構えができておらず、2時間かかってようやく真面目にメモを取り始めた。
とはいえ、このゲームは一般的な言語解読ゲームとは異なり、単語や文章の意味を推測する必要はほぼない。架空言語「Nari語」の文字と英字アルファベットの対応関係を導き出すことがメインの謎解きとなっている。一見、文字の対応を割り出すだけの機械的で退屈な作業に思えるかもしれないが、実際には驚きや気づきを得ながら解ける仕組みになっていて面白かった。
特に、ヒントとして「姉妹語」の概念が登場するのが画期的に感じた。ゲーム中で解読する言語とルーツを同じくする別の言語「Shori語」の単語がヒントとして提供される。そのため、解読の流れとしては、まず「Nari語」の文字を英字に変換し、次に姉妹語である「Shori語」の単語とどのように対応しているかを検証する、というステップを踏むことになる。
単純に英語と「Nari語」の変換パターンを自分の頭の中の辞書と照らし合わせて推測するのではなく、ゲーム内で与えられた「Shori語」という限定された空間の中で変換ルールを推測する。そのため、英語の語彙力が限定的でもなんとかなるし、「姉妹語だから音が似ているはず」といった推理を働かせて解くこともできる。
さらに、文字の対応関係を導き出す順序もしっかりデザインされていて、迷いながらもちゃんと手繰り寄せられる難易度になっていた、と思う。解く順番は、ゲーム中の「手紙」に直截的なヒントとして書かれてはいるけど。
「Nari語」では単語を右から書くことに気づいた瞬間や、「Sky」がどこで登場するかに気づいた瞬間は特に面白かった。というか、ゲームクリアに必要なそれぞれの答えは、よく見ると一つの単語しか作れない選択肢になっており、実質「Sky」さえ書ければクリアできる仕組みだった。「これさえ分かっていれば、十分言語が解読できている」という判断が絶妙で気持ちよかった。
それでも、ゲーム内の「Shori語」辞書にない単語も多く出てくるため、英語の語彙力というより、英語母語話者のような発想が求められる場面もあった。難しい単語が出てくるわけではないが、「by」や「of」のような前置詞(副詞?)はやはりパッとは出てこない。そのあたりで詰まることはあるかもしれない。