Escape from Lavender Island

Escape from Lavender Island

Steam

大麻やLSDをキメながら青年期を友達と楽しく過ごしていたが、中年に差し掛かり実存の危機に陥り、陰謀論に嵌ったおっさんの夢の世界を表現している作品としては、結構な完成度を誇ってると思う。
もし、こういう世界に美しさが見いだせるならそれは似たような問題を抱える自分にとって希望になるのではないか、という思いがあって惹かれるものがあるのかもしれない。
自分は大麻もLSDもやってません。

他にこのゲーム中に繰り返し現れるテーマとして、過剰な産業化に対する批判があるが、自分も30を過ぎたのもあり、こういう視点はどうしても陳腐に見えてしまう。Arcade fire ですら 2010 年に「アートスクールのガキが言いそうなこと」とか言ってるし。

どちらかというと、このゲームそのものが個人開発で作成されたことで「リアルタイムでやばいおっさんが作った狂気のゲームなのかも」という解釈に現実感が出ることに意味があるのかもしれない。というのも、そんな解釈はファンドから出資されて開発されたゲームや、大企業から出版されたゲームでは即座に否定されるので、このゲームが産業化により閉ざされた可能性の一つを提示しているようではある。

あと、たまに音楽が結構いい。