Hypnospace Outlaw
Get a life.
- ネット上のコミュニティの運営元が、規約違反や都合の悪いコンテンツをこっそり調査/通報する人間を雇っているという、ある種伝統的なネタ(現実にそういう仕事はあるだろうけど)があるが、実際に自分がその行為をシミュレートして、どうでもいい違反行為を小銭稼ぎのために報告するのは、憧れじゃないけど、噂の職業体験みたいな感じで面白かった
- Zane を「こいつアホだな~」と思って取り締まってたら、The Dumpster で晒上げられてるの見て、ちょっとかわいそうになったり
- Gumshoe Goopar の転載画像を消して回ってたら、Gooper が運営に対する反抗のアイコンになってたり
- コンテンツを作って公開する側と、違反報告する側の労力というか、感覚の釣り合ってなさみたいなのが、ゲームとしてやっているとすごく笑える感じがある
- 実際に自分が BAN されるような目にあったら本当に勘弁してほしいと思うんだろうけど
- 実際に自分が BAN されるような目にあったら本当に勘弁してほしいと思うんだろうけど
- ちょっと食わず嫌いしてたけど、すごい面白かった
- 昔のインターネットあるあるとか、そういう擬古的なユーモアを楽しむだけのゲームなんじゃないかと勝手に思ってて、ちょっとついていけないんじゃないかと危惧してたけど、すごく、なんというか、下手すぎる 10 代の人間関係の話とか、失敗したビジネスの話とか、読み物として面白かった
- Merchant 兄弟の微妙な関係とか
- Dylan が 2000年問題の対応が遅れていることを指摘されて、社内チャットで逆ギレした時に、兄の Adrian が「Dylan は Whizz Kid なんだから気を使ってやってよ」と全然フォローになってないフォローをするのが苦しくて面白かった
- DarkTwilightTiff に対しての、オタクたちのやばすぎるアプローチのしかたとか
- Tiffany モテ過ぎじゃないかと思ったけど、ああいうコミュニティに1人女子がいるとそうなるもんなんだろうな
- Corey, Zane, Tim がそれぞれ異なったタイプのキモ過ぎるアプローチをしているのは、笑い事ではないんだけど笑っちゃった
- でも、Corey は3章で自分のページに謝罪文を掲載したり、Tim も Mindcrash のページで素直な気持ちを吐露していたり、Zane は flst の日記でちょっと大変な家庭環境について書いてたり、3人ともこれまでとはちょっと違う印象が垣間見えるような資料が用意されているのはよかった
- そうすると、Tiffany が一番謎が多いというか、あんまりキャラクターとしての掘り下げが見えてこない感じがあった
- Tiffany が Tim と距離をとった後から仲良くしていた Linda が、Tim と姓が同じ(Stevens)だったり、なにかつながりがありそうな感じはある
- Tiffany が Tim と距離をとった後から仲良くしていた Linda が、Tim と姓が同じ(Stevens)だったり、なにかつながりがありそうな感じはある
- とはいえ、メインは Mindcrash 事件につながっていく一連の Hypnospace 運営の事故や不手際の調査で、クライムサスペンス的な面白さもあった
- 割と仄めかしがあったにも関わらず、第3章が終わった時点では、T1M のウィルスが原因で死者が出たとまんまと信じてた
- 第 3 章で Mindcrash が発生してから第 4 章の間に 20 年以上の時間が過ぎていて、もう Tim にとっても全部過去のことになっていたこともあり、なんとなく第 4 章はエピローグというかクリア後のおまけ要素なのかなと勝手に思い込んでた
- そこから、Chelsea が昔、Merchantsoft で働いてた Samantha だってわかって、当時の事件の真の原因は Tim じゃないかもしれないという話が始まるのは結構ドキドキした
- Dylanが急にリリースした未完成のゲームが原因だという証拠が出てきた時にちょうど Dylan からメールが来るのも、普通に怖かった
- ただ、最後は割とあっさりと Dylan が非を認めて終わったなという感じがあった (そりゃ Dylan にとっても 20 年前の事件になっているわけだから、理解はできる)
- 最後に Dylan が Outlaw を完成させて、それをプレイして終わるのは演出としては好きだし、ゲームとして気持ちよく終わった感がでてるけど、冷静に考えると子供に罪を押し付けて 20 年間逃げおおせといて、あんな凝った演出のゲーム作ってたのかと、ちょっと自己憐憫で気持ちよくなりすぎではとも思える
- ある意味、そういうのも Dylan のちょっと人付き合いの苦手な感じを出しているのかな
- 全体的に、英語があんまり読めてないのもあって、なんとなく想定と外れた順番でやってしまったんじゃないかというのはある
- Chapter 3 は Marshmellow が分かればすぐに終わるはずなんだけど、「Imparted name」の意味が解らず、ずっと寄り道というか、Merchantsoft のリーク情報を探してしまってた
- 実際 「Marshmellow」は簡単すぎない?こんなの2秒で解析されるはずだし、ゲーム的にも終盤なのもあってパスワード保護されてない領域に書かれてる文字列が答えなわけないだろと勝手に思い込んでいた
- 逆に、次の章でそのリーク情報が必要になるんだけど、そこで何を求められているのかが分からず、「これはさっきの章で見つけたやつだし関係ないかな」っつってまた時間がかかってしまった
- 他にも、後で見返すと Case#4 のウイルスの感染先も「True Tranquility」の内容がヒントになってたり、他の Case にもヒントはあるんだろうけど、自分の場合はランダムにリンクをクリックしたり、適当なワードで検索してるだけで見つけてしまったのが多くて、謎解きとしては割と大雑把になってしまった印象だった
- でも
> sonoftim
の検索ワードから True Tranquility のページを見つけた人いるんだろうか
- でも
- Chapter 3 は Marshmellow が分かればすぐに終わるはずなんだけど、「Imparted name」の意味が解らず、ずっと寄り道というか、Merchantsoft のリーク情報を探してしまってた
- 1999年あたりのインターネットの記憶が自分にもあればもうちょっと面白がれたのかもしれない
- 個人サイト同士がカテゴリ別のリンク集でつながっているみたいなのはギリ記憶にある
- Flashアニメとかフリーゲームとか探してた時代をちょっと思い出した、当時はこういうのを作ってる人間が現実ではどんな奴なのか、とか、実は激ヤバ思想持ってたりしないかとかあんまり気にしなかったな
- そう言えば http://www.zombo.com も1999年なんだ
- 自分の中にある昔のネットの記憶で言うと、The Dumpster みたいなテキストサイトっぽい感じとか、M1NX の匿名掲示板(全然匿名じゃないけど)っぽいノリがリアルに感じた
- 今になってみると The Dumpster の "get a job" とか、FAKE COOL PUNK のサイトで、18歳のガキが "Get a life" とか言ってるみたいなノリが一番見ていて辛い
- 昔のニコニコ動画も、再生数 2 桁程度の動画であっても 1 つくらいは cyan big でネガティブなコメントがついてた気がする(今もそうなんだろうか?)
- 自分にも、ちゆ12歳のサイトでまとめられてた 1ch.tv まわりの話とか、暇な時間すべてインターネット上の事件のまとめサイトを見ることに費やしていた時期があって、その時から、そういう事件を元にした伝記というか青春物語があっても良いんじゃないかとずっと思ってたので、実際にこういうゲームがあってすごいうれしかった
- 他にも、自分の記憶の中のインターネットには、もっとしょうもない、本当にどうでもいいものがあふれていた気がする
- とくに M1NX とかが顕著だけど、こんなみんな真面目に運営のこと考えてることある?もっとクソスレ立ってたりしないの?
- とはいえ現状でも、ゲーム進行にほぼ関係ないページが大量にあるのにこれ以上増えたらさすがにというのはある
- あと、現実のいわゆる「アングラ掲示板」みたいに言われるところでは、特定の病気や人種に対する差別的な言葉が平気で使われまくってたりするから、そのあたりまで再現しちゃうとちょっと……となるのかもしれない
- とはいえ自分も生々しい悪意や混乱あるいは妄想をインターネットに見に行っていたような時期もあるから、なんとも言えないところではあるけど
- クリアしたときは全ページ中 50% も見れてなかったけど、100%クリアする中で、ページを探せば探すほど色々と作りこまてるのはほんとすごい
- Arlan が House of Sound のためにデザインを作ってたけど、しれっと没にされてるのがなんか悲しかった
- Arlan が House of Sound のためにデザインを作ってたけど、しれっと没にされてるのがなんか悲しかった
- Zane に比べて Corey のサイトの解像度がすごい高いなと思ったけど、Corey のサイトは実際に開発者が過去 LiveJournal 上に載せてた内容がベースになっているってインタビューで言ってたのを見て納得した