If Found...
すごかった
なんか、アートって感じ。全然悪口とかではなく。
登場人物みんな、良い奴も嫌な奴も「なんかこういう人いそうだな~」という感じ、良く知らないけど純文学ってこういうものな気がする。純文学って具体的に何って言われたら困るけど。
物語は基本的にアキル島内部で全部完結していて、主人公や家族、その友達がやっていることも振り返ってみると、大したことはしてない(というか、自分や知り合いとかも無意識のうちにやってしまっていそうなことしかしてない)んだけど、ゲーム中はそういう第三者的な視点とかを一切挟まずに、完全にカシオの一人称のままで突き進んでいくのはすさまじいなと思った。
そういうのもあって、ビッグハウスにこもって音信不通になったカシオをみんなが探しているときに、ジャックが言った一言が結構きつかった。なんか、あの時お前が適当にあしらっていた裏ではこういうことが起きていたんだぞというのを突き付けられている感じ。
こういう、本人はめちゃくちゃ大変だけど、はたから見たらあまり伝わらないようなことはゲームで伝えるといいのかもしれないと思った。いちいちゲーム作ってたら大変すぎるけど。
GOODBYE WORLD のときも同じようなこと考えてたけど、こういう青年期のアイデンティティの危機的な話を読んでるとすごく自分が年を取った感じがする。
リアルでこういう相談とかされたら(されるわけないんだけど)、うぜーおっさんが言うような「大変なのは今だけで、そのうちどうでもよくなるよ」とか言ってしまいそうな気がする。当事者からしたらそういう気休めみたいなアドバイスが一番意味ないからな。
ところで、実際に起こってもいないのに「もしこんなこと聞かれたら(言われたら)どうしよう?」とか心配するのって意味ないし止めたいな。