INDIKA
ロシアのババアがたくさん出てくるのかと思ってたけどそんなことはなかった
5ヴェルスタも出ないバイクで逃げるシーンが一番好き。そのまえのエンジンがかからずなんかごたごたしてるところから含めて。こういう、微妙に間延びしたカットが好きというか無条件に笑ってしまう。
『ミドルマーチ』など(いや、自分はこれしか知らないんだけど、多分他にもなんかあるでしょう)でも扱われてきたような、「理想は途方もないといって否定され、憧れは堕落として非難される」という、熱烈な精神を持った普通の女性の話が、謎のポイントによるスキルツリーシステムというゲームっぽいメカニズムとともに語られるのが面白いところなのかもしれない。
実は欲していることを欲していないという振りをして、感じていることを感じていないというふりをして、ひたすら天国行きを望むこと。それこそお前の定義にそっくり当てはまるのではないかな?
神器を振ってポイントを無限稼ぎするシーンで、こまめにお祈りとかをこなしてポイント稼ぎしていたことがあほらしくなってしまって、結果的に自分の中の悪魔からも解放される(というか自分の一部だったことを理解する)ことになったというシンプルな解釈もできると思う。
ただ覚えておけばいいのだ、善と悪、暖かさと寒さ、それらは温度計に描かれた線に過ぎぬのだと。だが神と悪魔--それはお前自身だ。
神器振りのあほらしさはプレイヤーとインディカの気持ちがシンクロしやすいところだと思うし、そのタイミングで終わるのは割とかっこいいと思った。というかここからは本当の意味でインディカ自身の人生が始まるわけだしその後どうなったかをわざわざ語るのは無粋なのかもしれない。
- 配信終わった後、試しにDLSS有効にしたらめっちゃFPS上がったんだけど、フレームレートが落ち気味の時の方が夢の中にいるような雰囲気がして正直好きかもしれない。