空と海の伝説
Isles of Sea & Sky ~空と海の伝説~
GBあたりの時代の見下ろし型アクションアドベンチャーゲーム(つまり夢を見る島なんだけど)と、面クリア型のパズルゲームが良い感じに融合していたと思う。パズルも良くできていたと思うし、探索によってアンロックされるさまざまな要素を使って、マップ中のオブジェクトにアクションを仕掛けて、どう動くのか試行錯誤しているとき、原始的かつ純粋なゲームの楽しさを感じた。
特にマップ探索が楽しかったという点で、雪山のエリアが好き。
面クリア型のパズルゲームの脳だと、画面上のアイテムを無視して他の面に進むのは悪手というか、敗北感があるんだけど、探索型アドベンチャーとしてみるとその逆で、最短でアップグレードアイテムを回収しに行ってから他の場所を探索しに戻ってくるほうが効率が良い。このせいで、マップ中の星や宝石を無視して探索をすすめるときに「いや、こっちの方が効率が良いからやってるだけで、わからなくて逃げてるわけじゃないから……」と、謎の言い訳を自分自身にしながらやっていた。
そう考えると、この2つのジャンルってなんとなく雰囲気が似てるし、「ゼルダからアクションとコンバット要素を抜いてパズルに特化したゲーム」と書くとしっくりくるような組み合わせに見えるけど、思ったより破壊的な組み合わせなのかもしれない。ただくっつけると難易度バランスが壊れてしまいそうだから、特に探索によってアンロックされる要素は慎重に実装されていたように思える。
この探索によってアンロックされる要素は、同色のブロックを消すことができるいわゆる鍵として機能する「石碑」と、属性によってさまざまな効果を持つオブジェクトを有効化する「精霊」、そしてマップ上の障害の対抗手段を得る「装備」の3種類。
特にこの「精霊」が独特な要素で、実質的に主人公が実行できるアクションが増えるということなんだけど、それをシンプルにプレイヤーが使用できるアイテムのような形にしなかったのがすごくえらい気がした。
既存のパズルに新しいオブジェクトが生えてくると、制限が増えたように感じてより難しくなる気がするものだけど、ちゃんとプレイヤーが能動的に行える選択肢が増えたと感じられて楽しかった。
ほかにも、アンロックした要素によって、スキップしたパズルがめちゃくちゃ簡単になってしまうこともなかったのも良かった。
- 日本語タイトルの『空と海の伝説』ってかなりサブタイトルじゃない?