LOK Digital

パズルの本とかやりだすとマジで爺さんかもしれない

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Steam

2次元のグリッド状で "LOK" や "TLAK" などの文字列を探し、それをつなげることですべてのマスを埋める。そろえた文字列によってそれぞれ特殊なルールがあり追加でマスを埋めることができる。

この文字列をそろえたときのルールを推測するような要素もある。と聞いていたけど、デジタル版では答え合わせがその場で行われるから一度触れば推測するまでもなくルールは理解できるようになってる。単純にシンプルなパズルゲームとして面白さがある。

シンプルなパズルゲームだけど、簡単な手続きの繰り返しや1,2手先の分岐の足切りだけで解けず、それでいて無限の荒野で組み合わせが爆発するのを絶望しながら眺めるだけにもならない丁度よい塩梅になっている。

最初はなんのとっかりもなく見える盤面でも、眺めたりとりあえず触ったりしていればそのうち隠された重要な手がかりを発見し、「これができれば解けるんじゃないか?」という気づきを得られる。そこからはどうやって文字を連結すればその状態に持っていけるかという目的をもって解き進めていく。全編通してこうした解答に辿り着くまでのプロセスがデザインされているタイプのパズルゲームだと思った。

なんとなくマスを埋めていくと最初は何の関連もないように見えた文字が連結できるのを発見したり、失敗した回答の盤面からでも何の役を作れば余ったマスが埋められるかを推測できたり、全ての問題で解答への導線を発見する機会がたくさんちりばめらている。

慣れてくると、最初のまっさらな盤面を見て「なんとなくこの辺の文字列が怪しいぞ?」みたいに気づくようになるもの楽しい。実際こういう気づきは最終的な回答とは全然違ったりすることが多いんだけど、それも期待を上回る結果が返ってきたようでうれしい。

とくにチャレンジレベルはこういう発見がたくさんあり、しかも複数段階に分かれて発見されるように設計されていて歯ごたえがあり楽しかった。例えば C-8 だと "TLAK" とさらに "?" でループできることに気づいて完全に勝ったと思ったけど全然答えにならなくて、別の方法を考えなくてはいけなくなった。こういう時左右対称のような形になっているおかげで「じゃあ反対側を使うのか?」とかも思いつきやすい。なんかちょっと例として違うか。まあでもなんとなく伝わってほしい。

100%クリアまで本当に楽しくプレイできて、久々にゲームが終わってしまったときに寂しさを感じた。この感覚は『Stephen's Sausage Roll』以来だったかもしれない。最近ソーセージの名前ばっか挙げてる気がする。思い出補正みたいなものも相まって自分のなかでどんどん評価が高まっている。

本当に面白いゲームだった。人類全員にやってほしいけど、それ以外特に書くことがない。なんかないか。

そういえば ワールド C (Lokboy)とワールド D (ピースを組み替えるやつ)が個人的にすごい難しかった。マスそのものが動かせるとなると最終的な解答の枠組みそのものが見えなくなって、ヒントとなる情報がガッツリ減る。普通の問題は盤面のマスが全部黒になるのがそのまま正解なんだけど、これらのワールドではそもそも最後どういう形の盤面になるのか、そこから考えなくちゃいけない。

特に D-8 の一問だけで2時間以上悩んでいた。"X" でループを作ってピースを再利用しながら "LOLO" を作るんじゃないかということには気づけても、そこからどうやって文字を繋げたらいいのかが全然見つけられなかった。一度見つけられないとそこには答えがない気がして、違うピースの組み合わせを試してやっぱり解けなくて……みたいなのをずっと繰り返してた。
あと、C-7 では 答えの一手前の状態になっても気づかずリセットしてたり、なんか録画見ててこいつ本当に自分なのか?って思ってた。恐ろしいね人間の脳って。

  • デイリーパズルの記録を見ると、自分が10分以上かかった問題も超高速で解いている人たちがたくさんいて、こういうのも一目見たら文字列ができる部分が光って見えたり、熟練によって LOK 専用のニューロンが形成されたりするのかもしれない。
  • そういえば、ダークモードがあるゲームって珍しい気がする。おかげで深夜までゲームをやっててもあんまり目が疲れなかった気がする。気がするだけかもしれない。そもそも深夜までゲームをするべきじゃないんだよな。なんて正論言われたってね、暴力っすよ、こっちはもう。