Pathologic 2
つらい思い出でもある
- 2 とあるけど、実際はリメイク的な作品らしい
- 序盤でも印象的なシーンはそれなりにあるし、やることはたくさんあるんだけど、基本的には巡回セールスマン問題だから、結構色々な種類の忍耐力がいる
- RPGというよりはシミュレーターなのかも
- 自分がホラーゲームが苦手なのと同じ言いがかりなんだけど、理不尽な現実に対峙する主人公に対して没入感を高めようとするために、ゲームの難易度を理不尽なまでに上げれば、そりゃプレイヤーが打ちのめされた気分になるのは当たり前だろと思ってしまう
- そもそも人間には、自分で体験していないことでも共感する能力があるし、映画や本でも悲劇的な話はずっと人気なんだから、もっと人間を信じてほしい
- 自分はゲームであまりに死に過ぎると緊張の糸が切れてしまうところもある
- たくさん死ぬと没入感が薄れるということに、ゲーム内のキャラが言及する場面があって、それを知っててあえてやってるのかとちょっと引いてしまった
- なんかそういうノリはちょっと正直合わないなと思ってしまった
- それでも希望のあるエンディングを見ようとセーブロードを繰り返してて滑稽だよ
- まるで、付き添いでよく知らないパーティに来ちゃったけど、知人はさっさと帰っちゃって居心地悪いなか、とりあえず参加費分だけでもビュッフェを食べて帰ろうとしてるみたいな、あさましい人間だよ
- セーブロードでのやり直しとかは 2 週目とかでやるべきなんだろうけど、自分が感染して、全然体力が回復しないようになったとき完全に詰んだと思って何かが切れてしまった
- 実質そこでゲームオーバーになった感じがして、気持ちの上で 2 週目が始まってしまった
- こういう傾向を精神分析とかされたら嫌だな、困難な課題に対峙した際のストレスの対処方法に問題があるとか言われそう、というか、ずっと言われてきた気がする、どうやったら治るんだ?
- ズルせずに死にまくって、とくに何もクエストを達成できないまま最後までやってたらどうなったんだろう、それでもなにか起こるのかな
- それとも周回前提のゲームなのか、それを言ってしまってはネタバレになるんだろうけど、それがはっきりしないのがやってて不安だった
- 難易度調整で変わるのがプレイヤーの経験だけなのか、それとも、ゲームの仕組み上、プレイヤーが何回も死んだり、住民を救えなかったりすることに対する仕掛けがあるのかもわからなかった
- セーブロードを繰り返してクエストを完璧にこなしていると、どうしても都合が良すぎる展開になってゲームの陰鬱な雰囲気と確かに合わないなとは思った。だから、Imago でクエストを取りこぼしながらうまくいかずに進めるのが想定しているゲームプレイなんだろうなとは理解できる
- 展開としては、Town(人間側)の話は、Kain, Saburov, Olgimsky, 3家の世代交代の話が中心で、最初は主人公も含めて、みんなバラバラに動ごいているような感じだけど、最終的にはそれぞれの方法で Sand pest の正体に辿り着いていて、対処しようとしていたんだなというのが後半繋がってくるのは良かった
- にしても、もうちょっと情報共有してくれても良くない ? 特に Rubin 君! Vlad Jr. が井戸掘ってた時点で Living Blood の存在については勘付いてたということでしょ?
- 原作では3人の主人公がいるうちの、まだ1人(Haruspex)しか実装されていないのもあって、Bachelor や Changeling についてはゲーム中動向がつかめなくて、急に Sand pest の真相をつかんでいたり、最終日にとんでもないことしでかしてて、どうしたんだという感じはあった
- Gravel はメインキャラっぽいわりに途中からあまり出番がなくなってしまって、Gravel の父親と将軍との間でなにかあったらしいというのは分かったけど、割とあっさり(?)引き下がってしまった
- クエストをつつがなく進めていたせいか、急に Inquisitor といい雰囲気になって二人で一緒に逃げようみたいな展開になったのは正直、「え?そんな急に?」と思った
- と思ったら逃げている途中で処刑されて、なんかこう感情が追いついていかなかった
- 他にも悲しい出来事は割とたくさん起こるけど、薬の作成や治療で忙しくて「今それどころじゃないんだよ!」という感じになってしまう
- やっぱり心に余裕がないと人に共感するのって難しいんだな
- 土着信仰に基づいた哲学的な話も要素としては出てくるけど、新種の感染症に対処するぞという具体的な問題があったので、伝奇的な世界観や抽象的な問答が繰り返し出てきても、振り落とされずについていくことができた
- ただ、主人公の当初の目的だった Panacea (特効薬)の開発については、9 日目くらいに Abattoir に入るまであまり進展と呼べるものがなく、なんとなくたらい回しにされている感じがあって、ほかのクエストをやっていても「今それどころじゃないんだよ」みたいにあまり頭に入ってこない感じがあった
- そりゃ確かに新種の病気に対する特効薬なんてそうそう簡単には開発できないから、リアルなのかもしれない
- このあたりは、主人公が Panacea を確保できなかった場合には Rubin 君が代わりに Inquisitor に渡して、自殺してしまう展開があるので、やっぱりうまくいかない方がストーリー的には正規なんだろうなと思う
- 色々思うところはあるけれど、こんなに難易度下げたり、ズルしたりしても、 12 日目を迎えたときの、面倒な仕事が終わった徹夜明けの雰囲気のような、独特な解放感はあまり他のゲームでは得難い経験だと思う
- 高難度ゲームだけど、アドレナリンが大量放出されるタイプではなく、中長期間高ストレス下に置かれた状況から開放される感じの嬉しさがある
- 結果に対して満足感や達成感を覚えるのではなく、単純に終わったということに安堵する感じ
- ゲームのルールに従う必要はないって Marble Nest で言ってたから、多少ズルしても問題ないよね
- それでも登場人物には最終的にみんな愛着をもってしまうから、死なせたくないと思ってしまう
- Rubin 君が一番好きなキャラかもしれない、次点で Sticky
- Notkin と Khan の意地の張り合いみたいなのも好き
- 子供たちはみんなキャラが立ってて良かった。最初はほぼみんな主人公に対して(父のこともあったりして)あたりが強いけど、だんだん打ち解けていく感じが。
- Haruspex も子供相手に大人げない選択肢も多くてちょっと面白かった