Snakebird
蛇のように這い、鳥のように這う

めちゃくちゃおもしろい、めちゃおもろゲームだった。
自分ごときでもパズルゲームが好きと言ってもいいのかもと思えた。
短い鳥の方が動かし方はわかりやすいけど出来ることが限られる。長い鳥は動かし方によってはすぐに詰んでしまうけど、橋に使えたりブロックを持ち上げたり様々なことに使える。これくらい曖昧な理解から、3マス長以上の鳥なら2マスの床上で上下入れ替えできる、など具体的な知識が増えていく。
最終問題は、こんな風にこれまでに得た複雑な知識の詰め合わせという感じで楽しかった。使う要素すべて、自分もしっかり詰まってたからよく覚えていたので吉と出たのかもしれない(吉と出た?)。
既に得た知識によって問題が解けるときも満足感があって楽しいんだけど、まだ具体的に手順化できていない段階で、脳内の曖昧な鳥の挙動イメージを探るうちに、何かを手繰り寄せて解答に辿り着いたときの気持ちよさの方が強い。
やっぱり、難しい問題を難しく解かなくてはいけないものよりも、解法の実行は簡単なのにそれを思いつくのが難しいタイプのパズルが好き。でも Zachtronics のゲームみたいに複雑にも効率的にも解けるようなものだと、解けたならなんでもいいじゃんとなってしまう。唯一の簡単な解法に辿り着くのが難しいパズルゲームが好きというか、曖昧な表現だけどやっててノイズが少なく感じる。なんか注文の多い奴だな。
現実にはそんな都合のいいことはなく、良くて局所最適解にたどり着くのが関の山。そこから様々な知識や、身に着けたスキルや経験を駆使して少しでも良くしていこうとするのがプロとしての最低限の矜持なんですよね。お前はどうなんだ?俺はどこに向かってるんだ?
ちょっと止まってると後部座席から、アクセルを離すなって声が聞こえてくるんだよな。そいつを起こさない程度の間隔で加速したり止まったりを繰り返しているだけ。前なんて全然見てないし、何が待っているのか知りたくもない。
これも Thinky Essentials からやってみたゲームだげど本当に外れが一個もない気がする。まあ多くの人が良いと言っていて、評価の定まっているゲームの中からさらに厳選されているので当然ではあるけど。
続編の 『Snakebird Primer』 やファンメイドの 『Snekburd 』もやりたい。
『Snakebird Primer』クリアしたけど、 これって入門編だったんだ。まあ "Primer" ってついてるしわかるだろって話なのかもしれないけど、前作の発売から4年たってから入門編出すことってある?
『パクレットのウサちゃん捕獲ゲーム』でも一年たってから、3つの柱をコンプリートできたプレイヤーが想定より少ないという理由でヒント機能などを追加しようとしている[1]し、なんか、クリア率低いパズルゲーム作る人ってどっかで、出来なかったプレイヤーに対して「ざまあみろ」と思っているんじゃないかと下種の勘繰りをしていたんだけどそうじゃなくって、シンプルにちょうどいいヒントを作るのがすごい難しいからなんですよね。
パズルが解けなかったときの屈服感について考えていると『UltraNothing』のことが思い浮かんだ。あのゲームの雰囲気は、パズル製作者が「ざまあみろ」と思っているのではないかとプレイヤーが勘ぐってしまうことに対する自覚的なネタだったのかもしれない。