Yellow Taxi Goes Vroom
オクラタクシーでチュー!(??????)
90年代のコンソールアクションゲームを20年煮詰めて出来上がったような、「ハイ」なゲームがインディーズスタジオ開発でぽつぽつ発売されている気がする。
特にコレクタソンとか呼ばれる3Dプラットフォーマーは、ある時代の象徴として扱われているような雰囲気があり、このゲームもそのあたりの時代のゲームを明確にリスペクトしている(なんか曖昧な書き方なのは、なんも調べずに書いてるからです)。だから、このゲームはノスタルジーとは切っても切れない関係にあるんだけど、このノスタルジーが、チープなドラッグでキまったような世界観となんか相性が良いというかしっくりくるのは何なんでしょうね。
単純に、子供向けの作品を大人になってからマジになって見直すと、荒唐無稽でプロットも穴だらけに見える感覚を、皮肉っぽく過剰に描くギャグなだけという見方もできるかもしれないけど、なんとなくそれ以上のもの、つまり一つの表現のスタイルとして確立されてきている気がする。ある時期の YouTube でも昔の子供向けアニメ、映画、ゲームを振り返って、それを「面白おかしく」紹介するような動画が流行っていた。それらの動画は一応はレビューの体裁をとっているものの、直感や印象ベースの内容で、最後はチープなVFXとともにスラップスチックコメディのようなオチがつくようなものがほとんどだった。そういった経験も含めて、2024年の我々が90年代ノスタルジーとどう付き合えばよいのかの一つの答えとして、アリバイ的な批評的視点の無意味さから逃げるように純化していった先には「完全にキまってハイになったふりをする」というのがあるのかもしれない。
アクションゲームとしては、ジャンプボタンがないという決定的な特徴のおかげで操作は極めてシンプル。そして、基本的にラジコン操作なので、カメラが常にキャラクターの真後ろだったり、アナログスティックも左右のみしか使わなかったり、慣れるのは難しいかもしれないけど、全体的にハイテンポなゲームスピードな中でも指は楽だった。普通に操作してて楽しいし、もっとほかにやりたいゲームがあんまりない時だったら、ギアを全部集めたりとかもしたかった。いや、いつかやりたい。